人工的に雨を降らせる歴史は意外と古く、第二次大戦後から研究が始まっていて、世界で50カ国にもおよぶようです。
アメリカ、ロシア、中国、そして日本もすでに実用化しているとのことです。
じゃあ、台風は??
人工的に台風を消せる研究は実用化していないの?
気になる!
調べてみました。
北京オリンピックの開会式は人工的に雨を降らせて晴れを作り出した
人工的に雨を降らせるには、雨雲の中に、雨粒の「種」になるような物質である、 ドライアイスや ヨウ化銀を蒔くのだそうです。
人工的に雪を降らせるのも同じで、大気の温度が低いために、溶けずに雪として降ってくる。
このようにして、あらかじめ雲に「種」をまき、雨を降らせて雲を消してしまうと晴れになるため、2008年8月8日の北京オリンピックの開会式では、雨雲が北京に流れる前に、人工的に雨を降らせ、雨雲を消して「晴れ」を作り出したようですよ。
すでに人工的な気象操作は行われているのですね。
ドイツのBMW社は、人工的な気象操作を利用して、プレミアム・スモールカー「MINI」用のオプションパッケージ「MINI-WEATHER-CONNECTED」を2016年に発売しています。
これは、車内に雨、霧、雷と光を再現し、イギリスらしい天候を 車内で体感できる機能だそうですよ、すごいですね!
台風を抑え込む気象操作は昭和44年に成功している
日本ではなく、アメリカで昭和44年に成功しているようです。
台風も、人工降雨の応用を使って抑え込めるようですね。
水蒸気が台風の中心付近で効率的に水滴に変わり、エネルギーとして取り出すことを妨げるために、水蒸気が台風の中心付近に達する前に、飛行機でドライアイスやヨウ化銀などを散布して、大気中に多量の小さな氷の結晶(水晶核)を作って早めに雨を降らせてしまうというやり方。
このやり方で、最大風速が毎秒50メートルから35メートルになったようです。
再び翌日の最大風速が毎秒50mへと発達したときにも同じようにすると、最大風速は毎秒42メートルに減少したということです。
成功はしたけれど、ある国が自国の直撃を避けて台風の進路を変えた結果、他の国のほうに向かってしまったとしたら、その被害の責任はどうなるのかという、各国の利害調整等の問題や、台風は災害をもたらすだけでなく、貴重な雨をもたらしてくれるという考え方の違いからくる問題、ヨウ化銀には弱いけれど毒性があり、環境破壊につながる懸念もあり、思うように研究が進んでいない様です。
現状では、熱帯低気圧の予報精度を上げることに主眼がおかれているということ。
2019年12月のFNNプライムオンライン(https://www.fnn.jp/articles/-/16000)を読むと、航空機観測で台風に衝撃を加えることで、速度や進路を変えることはできるということが書いてあるけれど、実用化していないことがわかります。
まとめと感想
(参考:ライフハッカー 「天候を思い通りに」人類の夢を叶える、最新の気象関連テクノロジー 2016.04.01 https://www.lifehacker.jp/2016/04/160401_mini_ukweather.html)
(参考:ギズモード 「明日は雪を降らせます」天気を操る「人工降雨」の奥深い世界 2018.12.24 https://www.gizmodo.jp/2018/12/mugendai-weather-control.html)
(参考:ヤフーニュース 「台風制御計画が最初に成功したのは昭和44年、その後は進展なし」2017.08/20 https://news.yahoo.co.jp/byline/nyomurayo/20170820-00074704/)