箱根駅伝。
毎年、出場大学の選手がたすきをつないで走り抜く姿に感動し、力をもらっています。
ただ、たすきを渡した後、選手が倒れ込み、起き上がれないほど体力を消耗して抱えられたり、タンカーに乗せられたりして運ばれていく姿を目にするたび、心がざわつきます。
たすきをつなぐ使命感から、限界を超えて意識がもうろうとしながらも精神力だけで走っているんですよね、きっと。
体は大丈夫なのかとても心配になりました。
マラソンは体にどう影響するのか
走ることについていろいろと調べると、無理をしない普通のランニングなら、 ランニングをしない人より、死亡率が低くなるようです。
適度なランニングは体にいい影響を与えるのですね。
問題は、タイムのために無理して速く走ること。
ある一定の年齢以降は、たくさんの距離(1週間に30-40km以上)を速いスピード(時速12km以上)で走ることは、健康を害し、寿命を縮めて、心筋梗塞のリスクを高め、運動不足に陥っている人に起こるのと同じような被害をもたらす
普通のランニングをした人は、しなかった人よりも、19%死亡率が低かったことが確認されたが、ハードなランニングをした人は、この恩恵を受けなかったことも観察された。
要するに、実際に寿命が延びることを享受できたのは、中程度の走行距離を走っていたグループだけだったのだ。
最高レヴェルのアスリートにいくつかの心臓の異常を発見した。
そのなかには、運動不足の人に典型的な冠状動脈の硬化もあった。
さらに心臓病専門医の間では、アスリートの持久力が心房細動のリスクを著しく高めることには、もはやほとんど議論の余地がない。心房細動は、すべての脳梗塞の3分の1の原因になっていると推定されている不整脈である。
「極端なトレーニングは、過度の『心臓の消耗と破壊』を引き起こしているように思われる」と、『ブリティッシュメディカルジャーナル』の編集後記は結論づけている。
(参考:WIRED ランニングは体に良いのか、悪いのか:研究結果
/2012/12/24/jogging_is_bad_for_health/) WIRED.jp『WIRED』はテクノロジーによって、生活や社会、カルチャーまでを包括したわたしたち自身の「未来がどうなるのか」についてのメディアです。最新のテクノロジーニュースから、気になる人物インタヴューや先端科学の最前線など「未来のトレンド」を毎日発信。イヴェント情報も随時アップデートしてお届けしています。
マラソンブームに医師が警告!いま中高年を襲う「突然死」のリスク(2017.04.13 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51422?page=3)によると、
若い頃に激しい運動をしてきた人は、 心臓の摩耗と機能低下を抱えていることが多いそうです。
そのため、その蓄積されたダメージが歳をとってでてくることがあるということです。
ドイツのベルリン大学病院が、ベルリンマラソンの参加者約150人(平均年齢50歳)を対象に、走る前と走った後の腎機能検査を行ったところ、選手のおよそ半数がマラソン後は約25%も腎機能が低下していた。
マラソン中は老廃物が大量に排出されるため、腎臓の濾過機能が追いつかなくなるのに加えて、汗により血中の水分が少なくなり、腎臓への血流量が減ってしまったのだ。
これにより腎臓の細胞が破壊され、腎機能が低下したのである。
(マラソンブームに医師が警告!いま中高年を襲う「突然死」のリスク 2017.04.13 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51422?page=3)
今回の研究では、2015年にコネチカット州ハートフォードで開催されたマラソン大会の参加者から、血液と尿を採取して分析した。するとランナーの82%が、軽度の急性腎障害にかかっていることが分かった。
つまり腎臓が、血液から老廃物を正常に濾過できていないことを意味する。全米腎臓財団によると、この腎臓障害によって脳や心臓、肺など他の臓器に悪影響を及ぼす可能性もある。
「マラソンを走る肉体的なストレスによって、腎臓がダメージを受ける。ある意味、入院患者が治療後や手術後に合併症を発症するのに似ている症状だ」と、研究チームのリーダー、チラグ・パリク医師は述べている。研究によると、腎臓の損傷はマラソン後2日以内には治る。
しかしマラソンでどれだけの損傷を受けるか解明するには、さらに研究の継続が必要だと研究チームは主張している。「これまでマラソンによって心臓機能に変化が生じることは研究で分かっていたが、我々の研究によって、腎臓もマラソンのストレスで影響を受けることが新たに判明した」と、パリクは述べている。
(ビッグローブニュース マラソンでランナーの腎臓が壊される 3月31日 https://news.biglobe.ne.jp/international/0331/nwk_170331_3370685030.html)
激しいマラソンは、心臓だけでなく腎臓にも負担がくるということは明らかなようですね。
腎臓の損傷はマラソン後2日以内には治ると書かれています。
が、このような腎機能が低下する激しいマラソンを頻繁にしていては、腎臓にも、他の臓器にも悪影響がありそうですよね。
「若いうちは抗酸化力も強いので、激しい運動をして活性酸素の害を受けても、身体を元に修復してくれますが、中高年になると活性酸素を消去する酵素の量が減ってくるので、活性酸素が溜まったままになってしまう。
これが身体にダメージを与えるのです。
ですから中高年がマラソンをするのは身体に良いはずがない。もう一つ、細胞がガン化する原因として『炎症』があります。
激しい運動により、内臓や筋肉に慢性炎症を患うと、そこから活性酸素が大量に発生し、ガンになるのです。人間は屈強さを求めると寿命が短くなります。
男性より女性の寿命が長いのはそのためです。筋肉を鍛える働きをもつエムトール(mTOR)というタンパク質があるのですが、これが老化を促進し寿命を短くする働きがあるのです。
さしずめマラソンは命の炎を燃やして走っているようなものですね」
(マラソンブームに医師が警告!いま中高年を襲う「突然死」のリスク 2017.04.13 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51422?page=3)
若いうちは抗酸化力が強いから、激しい運動をして活性酸素の害を受けても修復できる。
箱根駅伝のランナーは若いので、たすきを渡した後に倒れ込んで起き上がれなくても、身体を修復できる力が強いので大丈夫だと考えてよさそうです。
良かった〜!
ただ、年齢と共に激しい運動は控えていかないと、身体へのダメージが病気につながっていきそうですね。
マラソンランナーがマラソン中に失った水分と塩分に関する研究から、長距離走に挑むランナーは、水分だけでなく塩分も適切に摂取しなければ、腎障害により命の危険があるとしています。
また、 マラソンはすべてのスポーツの中で 突然死が発生する数が最も多い種目のようです。
「マラソンランナーの強さは、心肺機能や脚筋力よりも最終的には腎臓力だよ。」・・・この言葉は、野口みずきさんを育てた元監督の藤田信之氏の言葉だそうです。
増田明美さんがエッセイで紹介していましたが、競技者は不健康と言わざるを得ない状況だといいます。
マラソン選手の場合、1日約40kmを走りこみ、レースとなると身体を限界まで追い込みます。
筋肉や骨だけでなく、腎臓をはじめする内臓も疲弊してしまうそうです。特に腎臓は、老廃物を濾し取ったり、体内の水分調整をしたり、骨を強くする活性型ビタミンDの生成を行うところです。
腎臓の機能が落ちれば、走りたくても走れないということになってしまうそうです。
汗をかいて脱水すると、頸動脈にあるセンサーが血圧の低下を感知し、色々な防御機能が始動します。
その一つが、腎臓に「体内に水を保持せよ」と命令を下すことです。
その結果、排尿の量が少なくなり尿は濃縮されるというわけです。
また、発汗により口が渇くので水を飲みます。
しかし、腎臓には体内に水を保持するための命令がされていますので、飲んだ水は身体の中に保持されてしまいます。
その結果、さらなる低ナトリウム状態になってしまいます。つまり、身体には相反する矛盾の状態が出来上がってしまい、再び腎臓には、水の排出量を促進する命令が下されます。
その結果血液が濃縮されますので、低ナトリウム状態は改善されますが、血液中の水が尿として排泄されたため再び低血圧を引き起こすという「低血圧→口渇→水を飲む→ナトリウムの低下→低血圧」の連鎖状態に陥ってしまうのです。この連鎖状態が続き、汗で失われるナトリウムの量が一定量を超えたところで吐き気、痙攣、意識障害などの低ナトリウム症を引き起こすことになるとともに、腎臓を始め身体にも大きな負担をかけてしまうということになるのです。
血圧が下がるような状態になる前に早めに水分補給をすることと、水分と一緒にナトリウムを補給することが大切だと思います。
どのくらいナトリウムを補給すれば良いかと言いますと人によって汗の中の含有量などが異なるために一概には言えないというのが現実なようで、トップアスリートがそれぞれのスペシャルドリンクを愛用しているというのもそういう理由からなのだとすると、納得という気がします。どんなことも、自分の身体を良く理解してほどほど・・・ということが大切なのかも知れません
(身体のチカラ マラソンランナーは腎臓力 2012年03月31日https://karada.dosugoi.net/e694340.html)
長々と引用しましたが、腎臓が強くないとレースには勝てないということです。
レース中の水分と塩分の補給が重要で、人それぞれに塩分含有量が違うため、自分の身体を検査して、最適な補給量を知る必要がありますね。
突然死などという、何のために今まできついトレーニングをしてきたのかわからなくなるようなことが起きないよう、身体としっかり向き合わないといけないですね。